当院の医療理念
医療倫理の原則に基づき、患者中心の上質な医療の提供に努める
やまもと歯科の5つの特徴
予防管理型歯科診療
歯科という学問の特性上、これまで多くの歯科医師は、技術の習得に主に力を入れてきたように感じます。私もその一人です。
確かに技術は大事ですが、もっと大事なのは、なぜ病気になってしまったのか、その原因追求に真摯に取り組むことだと思います。
患者さんは、歯が痛い、しみる、歯が欠けた、噛みにくい、義歯の調子が悪い、顎が痛い、などなど、様々な症状を訴え歯科を受診されます。
歯は毎日使うものですから、当院においても、お困りのことには早急に対応させていただきます。
しかし、悪くなった原因を一緒に考えていくことがもっと大事で、そこから予防歯科が始まると私は考えます。悪くなったその方オリジナルの原因があれば、その方オリジナルの対応を考え、またどこも悪くない人も、今後どのようなリスクがあるのかを考えて、対応していくことが大事なのです。予防歯科とは単純に定期的にクリーニングをすることではないのです。ものすごく奥が深く難しい分野です。
徹底した資料収集と管理
当院では、まずいろいろな検査をします。歯科治療は非可逆的(元には戻せない)処置が多いです。短絡的な発想で診断を行うと、取り返しのつかない事態となります。そうならないよう、あらゆる可能性を考慮し、様々な検査を行い検査結果を説明させていただきます。
歯は噛み合わせ、顎関節、全身の筋肉、姿勢、内臓、精神状態などと大きく関わっています。『右下の奥歯に違和感がある』ということで来院されその歯を見てみると、虫歯でも歯周病でもないことは歯科ではよくあることです。ここでは一部ではありますが、代表的な検査について、ご紹介いたします。もしも、検査について、疑問に感じた際はお気軽にスタッフにお問い合わせください。
主な検査について(そのほかにも必要に応じて追加で検査を行います)
- 口腔内写真
- 顔貌・姿勢写真
- 歯周ポケット検査
- パノラマエックス線撮影検査
- デンタル10枚法撮影
- CT検査
口腔内写真
肉眼では把握できない細部をデジタル画像で記録することで所見に客観性が増し、診断の一助となります。
経年的に撮影し、データを蓄積することでお口の中の変化に早期に気づくことができ、予防のプランニングや、治療介入の判断がしやすいです。
患者さんがご自身のお口の中を見ることができるので治療内容も理解しやすいです。
顔貌・姿勢写真
歯科治療は、歯だけを診るのではなく、体全体で診査する必要があります。その中の一つが顔貌や姿勢の写真撮影です。お顔や体の歪みを診断するための指標となります。
噛み合わせの歪みは、体の歪みに繋がります。また、体の歪みにより噛み合わせも変わります。歯とはただ咬むだけのものでなく、全身の筋肉と大きく関わっているからです。
例えば歯科で、噛み合わせが高い被せ物を装着されると、最初は高く感じますが、数日で違和感が無くなります。歯を守るため、体の防御反応が働き、顎の位置がずれてしまうためです。しかし、ずれた位置では全身のバランスが取れないので、無意識に体全体を歪ませることで補正し、バランスを取ります。
結果、足首、膝、股関節、腰、肩、首などに痛みやコリを生じさせます。しかし、誰も噛み合わせのせいだとは思いませんから、整体や整形外科へ行かれるようです。不適切な歯科治療が原因ですので、歯科治療でしか改善できません。
噛み合わせが歪んでしまっている方は、歪みの原因を調べ、それば補正できる歪みなのか、できない歪みなのか見極める必要があります。補正できる歪みであれば、これ以上悪くならないように、原因を除去した上で、歯科治療で噛み合わせを補正する必要があります。補正できない場合は、無理に治療介入をせず、現状維持を目標に、これ以上悪くならないように不適切な生活習慣(喰いしばり、頬杖、うつぶせ寝、噛み癖など。。。)を改善する指導をし、経過を見ていくこともあります。
歯周ポケット検査
歯周ポケットとは、歯と歯ぐきの間の溝のことです。この溝に汚れが溜まりやすく、放置していると歯周病の原因にもなり得ます。
溝の深さが5~6ミリと診断された場合は、歯周病が進行している可能性があるため、できるだけ早く治療を行った方がよいかもしれません。
パノラマエックス線撮影検査
パノラマ写真は、虫歯や歯周病などの状態を把握するための一般的な検査です。
デジタルレントゲンのため、従来のアナログ撮影に比較して、被ばく量も少なく、人体への影響もほとんどありませんのでご安心ください。
デンタル10枚法撮影
デンタルX線写真で全ての歯を撮影しようとすると最低でも10枚の撮影が必要になります。この方法を10枚法といいます。この方法の良いところは、デンタルX線写真なので細部まで診断できるのはもちろん、適切に撮影すれば、治療前・治療後・その後の継続的な口腔管理で定期的に撮影するものが、常に同じアングル・同じ条件で撮影できるため、細部の変化にいち早く気づくことができます。
企画性の取れたレントゲンを撮影するにはそういった意識とともに技術が必要です。
CT検査
CT検査は、デンタルエックス線やパノラマ撮影が2次元の撮影に対して、CT撮影は3次元で撮影が可能です。
歯周病治療はもちろんのこと根管治療やインプラント治療など、複雑な治療を行う際に色々な角度から観察することができるので、安全に高精度の治療を行えます。
丁寧でわかりやすい説明
当院のカウンセリングシステム
勤務医時代、様々な患者さんと接する中で、これだけたくさんの歯科医院がありながら、いかに多くの患者さんが理想の歯科医院が見つからず捜し求めているのだろうか、と日々感じておりました。
患者さんからのご要望の中でも特に多かったものが「もっと説明をして欲しい、自分の希望に沿った治療をして欲しい」というものだと感じていました。
「説明をして希望に沿った治療を行う」ということは医療として当たり前だと思います。個人によって方針や技術の差はあるとはいえ、ほとんどの歯科医師は実施しているものと思います。しかし、患者さんにはそうは伝わっていないという事実があります。
「勝手に削られた」「抜かれたくなかったのに、歯を抜かれた」「説明はされたがよく分からなかった」「どんな治療をされたのかよくわからない…」「高額な治療を押し売りされた」など、歯科医院側と患者さん側にギャップがあることが大きな問題点であると気づきました。
そうです。コミュニケーションですから、相手に伝わらなければ意味がないのです。
やまもと歯科を開院する上で、本当に患者さんの幸せに寄与するためには、何が必要なのか考えた結果、事前に患者さんの想いを聞かせていただく時間を十分にお取りすることというシンプルな結論に至りました。
例えば、同じような虫歯であっても治療方法は患者さんのご要望やご事情により異なります。
日本医師会は、インフォームドコンセントは「患者の自己決定権を保証するシステム」あるいは「一連のプロセス」であると説明しています。
当院は、患者さんの『自己決定権』を保証するために、患者さん自身にも、お口の状態をしっかり理解していただき、責任を持って治療方法を選択していただきたいと考えています。
そのため、当院は治療方法を押し売りしたり、何か特定の治療方法をバイアスを持ってオススメすることはございません。可能な限りこだわりを持って歯の保存に努め、ベストと考えられるご提案をさせていただきますが、最終的にご選択いただくのは患者さん自身です。
患者さんにはご自身の身体のことですので、メリットとデメリットを理解した上で、主体性を持って、ご判断いただきたいと思っております。 共通の目標を認識し、互いに協力し合ってこそ、いい医療サービスが提供でき、患者さんの幸せに寄与できるものと信じております。
以上のことから、初診時や、継続的な通院の際に、歯の基礎知識やご自身の状態を理解していただくため、お時間をいただいたり、資料を配布させていただくことがあります。ご理解のほど、よろしくお願いいたします。
通院されてるうちに、最初に受けた説明をもう一度聞きたくなったり、不安に感じることが出てくることは当然と思います。
その場合は、都度都度、ご遠慮せずにお近くのスタッフにお声かけください。担当の者が丁寧に説明させていただきます。
医療に限った話ではないですが、専門性を深めて行くと、そうではない一般の人への説明が難しくなります。専門家はそうでない人の目線に立って、工夫して説明することが大切だと思います。当院では、専門的な説明ができるだけ分かりやすく伝わるよう、歯や被せ物の模型、大型モニター、配布資料等、充実させております。
患者さんを包括的に診断
「木を見て森を見ず」という言葉があります。同じように、「歯を診て人を見ず」では歯科治療はうまく進みません。歯科医師は技術職であるため、技術の獲得、精度の向上に躍起になって取り組んでしまいがちです。言ってしまえば職業病です。しかし、患者さんが本当に求めていることは何であるのかその辺りには気づかず治療が進んでいくと、患者さんだけが取り残されてしまいます。
当院では、そういった事態を避けるため、初診時はもちろん、治療が進むごとにカウンセリングを行い、患者さんのお悩みをお聞きし、具体的にどうなっていきたいのか、ここを明確にし、治療が進むごとにご説明し治療の意味を再度ご説明させていだだくお時間をいただいております。
たとえ1本の虫歯で来られた患者さんに対しても、なぜその歯が虫歯になってしまったのか、その原因を真摯に考え、患者さんにお伝えします。そして悪くなってしまった原因を解決した上で、治療を行うようにしております。一見面倒に思われるかもしれませんが、原因療法を考えないで対症療法のみを行って行くと、長期スパンで考えると、時間および費用のコストだけがかかり、また歯も少しずつ失っていきます。原因療法は、実は最も効率の良い治療方法と言えるでしょう。
また、全体的に噛み合わせが崩壊してしまっている患者さんに対しては、歯周病治療、根管治療、審美治療、矯正治療、インプラント治療など、様々な手法を用いて咬合再構成を行う、総合治療にも取り組んでおります。
精度の高い治療
歯科治療の良好な結果を得るための大きな要因に、治療の精度が挙げられるという点に関しては、疑いの余地はないでしょう。
虫歯治療・根管治療・補綴治療、このどれもが肉眼では限界があります。
当院ではマイクロスコープを用いて、これらの精度を上げるための取り組みを行っております。また、型取りをして作製した被せ物や詰め物を作る方法は間接法とよばれ、お口の外で作製しております。その工程においてはどこかでエラーが起きることもあります。当院では被せ物や詰め物を装着する前に、レントゲンにて歯とぴったりとフィットしているかどうかの確認を行い、もしエラーがあれば作り直すようにしております。