症例16 単独歯中間欠損に対してインプラント治療を行った症例
52歳女性
左下5(左下第二小臼歯)欠損に対してインプラント治療を行なった症例です。
左下第二小臼歯の先天性欠損(生まれつき歯の本数が足りないこと)のため大人になっても乳歯が残っておりましたが、この度ついに抜けてしまったとのことです。
あくまで一例ではありますが、シンプルな1本欠損のインプラント治療の流れについてご紹介いたします。
本症例においては以下、外科処置中の写真が表示されます。
術前のレントゲンです。
CT検査においても既存骨は十分にありインプラント埋入の難易度は高くないと判断しました。欠損部位に対する補綴処置として、インプラント治療だけでなく、部分床義歯、ブリッジ等の利点・欠点について説明を行ったところ患者様はインプラント治療を選択されました。
一次手術(インプラントを骨の中に埋める手術)時の写真です。
一次手術の約4ヶ月後に二次手術(インプラントにヒーリングアバットメントを装着する手術)を行いました。
(左図)二次手術前
(右図)二次手術後
印象採得(型取り)を行いインプラント体に装着する上部構造の作成をします。
完成した上部構造(ジルコニア)です
治療後の状態です。
天然歯と同様にスキャロップ(歯茎のラインが示す貝殻の形のような形態)を描き自然な健康観となるように留意して行なっております。
(左図)術前レントゲン
(右図)術後レントゲン
事前にシミュレーションした部位にほぼずれることなく埋入できており既存骨の周りに十分な骨が存在していることが確認できます。
本症例の詳細
主訴 :左下奥歯にインプラントをして欲しい
診断名:左下第二小臼歯欠損
年齢・性別:52歳・女性
治療期間・回数:約10ヶ月・約15回
治療方法:欠損部に対して2回法によるインプラント治療を行い、上部構造を装着し機能回復をおこなった。
費用:税込440000円(3ヶ月〜6ヶ月毎のメインテナンスの受診を条件に、保証期間内の通常使用による破損には無料で補修対応いたします)
デメリット・リスク:
外科処置を伴うため、手術後、まれに唇、舌、頬、歯肉そして歯牙の感覚マヒが一時的に発生する場合もあります。 また、近接歯牙、顎、上顎洞、鼻腔に対する炎症、疼痛、過敏症、組織治癒の遅延及び顔面部の内出血(紫斑や黄斑など)が避けられない方もまれにおられます。 術後、3~4日目になると腫れ止めが切れるため傷口が腫れてきますが、殆どの場合、1週間程度で傷口は治ります。
・術中に、歯や骨の状態により手術内容が予定より変更することも起こりえます。
・喫煙、飲酒は正常な治療の妨げとなります。術後1週間は控えてください。
・処方された薬剤の服用により吐き気、めまい、眠気、咳、お腹が緩くなるなど一時的な副作用が現れることがあります。
・治療後の長期安定性は、口腔衛生状態、喫煙の有無、喫煙者の協力度、咬合力、咬み合わせ、骨量、歯肉量、歯磨きの状態等により変化します。口腔内を維持するためには定期的なメインテナンスが必要になります。
本症例はインプラント治療の一例であり、手術回数、手術方法、上部構造の固定方法、治療期間など症例ごとに異なります。
また全ての症例が同様の結果となるわけではございません。
欠損部に対する補綴治療は、部分床義歯、ブリッジ、ダイレクトブリッジ、インプラントなど、様々な選択肢があります。
どれが優れた手法というわけではなく、症例に応じて適切な手法を選択する必要があります。
本症例においては、当該歯は先天性欠損であり、治療前の口腔内の歯列、咬合、既存骨、歯周病の程度、はどれも比較的条件がよく、また欠損部の隣在歯(隣の歯)は生活歯(生活歯髄を有する歯)であり健康な歯質が多く残っている状態でした。
そのため、部分床義歯(部分入れ歯)やブリッジより、インプラントを選択することで、不要な歯質の削合(歯質を削ること)は避けれたという点では、非常に有益な選択であったと考えております。
インプラント治療のことでご相談があればお気軽にご相談ください。
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福山市 インプラント治療 やまもと歯科