症例19 右上第一大臼歯感染根管治療後セラミック冠による歯冠修復を行った症例|福山市御門町の歯医者 やまもと歯科

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やまもと歯科 症例集 『一期一歯』

症例19 右上第一大臼歯感染根管治療後セラミック冠による歯冠修復を行った症例

主訴 :右上奥歯が痛い

診断名:右上第一大臼歯 慢性根尖性歯周炎

年齢 :20歳(初診時)

性別 :女性

 

初診時のレントゲンの状態です。

 

印をつけた部分に大きな透過像を認め、根尖病変(根管内の刺激物に刺激され、根尖周囲組織に発現した炎症性反応部をいう。根尖歯周組織に細菌的、化学的、物理的刺激が加わり生じた根尖性歯周組織疾患の総称。)を疑います。

 

 

銀歯を外し、虫歯を除去し、根管口(根管の入り口)まで明示した状態です。

オレンジ色に見える部分が以前他院にて治療の際に充填された根管充填材です。

 

 

 

根管充填材を外すと大量の排膿を認めました。

細いシリンジにて膿を吸引していきます。

しかしその後、根尖孔(歯根尖で歯根表面に開口する部分)からの拍動性の排膿が持続し、治療期間も複数回に及ぶこととなりました。

 

 

 

根尖孔外感染(根尖孔周囲の歯根表面や根尖歯周組織内に生じた細菌感染)または歯根破折(歯の根が割れること)を疑いましたが、複数回にわたる洗浄および消毒を行い、最終的に根管内の洗浄と根尖孔からの排膿と浸出液等が止まったため、根管充填(根管空隙を根管充填材で封鎖する処置。根尖歯周組織からの浸出液や細菌などが侵入するのを防ぐため、緊密に充填をする。これにより根尖歯周組織は、根管からの刺激を受けることなく安静が保たれる)を行うこととしました。

 

 

CT画像において、根尖部にあった黒い透過像は縮小していることが確認できます。

 

 

治療後の状態です。

レントゲンにて術前にあった透過像は縮小傾向にあり症状もなく安定しています。

失活歯(生活歯髄を有しない歯)は歯質の乾燥により脆くなり、生活歯(生活歯髄を有する歯)と比較して破折を起こしやすいといわれています。

この歯は、他院にて抜歯してインプラント治療のご提案を受けた経緯があり、患者様としては、できれば歯を残したいと希望され、当院にお見えになられました。

この歯がいつまで持つかはわかりませんが、まだ20代前半という若いご年齢を考慮すると、安易に抜歯することは避けたいと考え、患者様とご相談し、このような治療を選択しました。

結果的に、現時点では良好な経過を示しておりますが、経過観察が必要です。

 

 

本ケースにおける詳細

主訴 :右上奥歯に膿が溜まっているので抜歯しないといけないと他院にて言われた。

診断名:右上第一大臼歯 慢性根尖性歯周炎

年齢 :20歳(初診時)

性別 :女性

治療期間・回数: 約1年・13回

治療方法:右上第一大臼歯に、感染根管治療後、メタルコアにて支台築造を行い、セラミック冠にて歯冠修復を行った。そのほかに全顎的に歯周病の治療を行なっている。

費用: メタルボンドクラウン 税込174,000円(5年保証付き)

デメリット・リスク

根管の形態が複雑な場合や歯根破折が認められる場合は病態が治癒しない場合がある。

根管治療により、術中、術後に痛みや違和感が出現する場合がある。

通常の根管治療において奏功しない場合、外科的処置や抜歯が必要になる可能性がある。

歯根破折が起き抜歯が必要となる可能性がある。

メタルボンドクラウンは経年的に磨耗または破損することがあり再製作が必要となる可能性がある。

 

 

根管治療でお悩みの方は当院までお気軽にご相談ください。

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